【神奈川県・感染拡大防止協力金の概要】新たに重点措置区域に指定された県内6市の協力金が増額されました(第9弾)

神奈川県が28日に、新たに鎌倉市・厚木市・大和市・海老名市・座間市・綾瀬市の6市が
まん延防止等重点措置(以下「重点措置」)区域に指定されたことを受けて、
当該6市の交付金の増額を目的とした2021年度の補正予算案を同日発表しました。
今回のブログでは上記の重点措置の変更が神奈川県の時短協力金の内容にどう影響するのか、
神奈川県の時短協力金の概要とともにお伝えしたいと思います。

実施期間

まずは最初に今回の時短協力金第9弾の実施期間です。
今回の第9弾の時短協力金は4月20日に神奈川県が重点措置の適用を受けたことに伴なう
時短要請に基づくものなので、実施期間も以下のとおり重点措置の適用期間となります。

・実施期間:4月20日から5月11日まで

ただ現在東京都や大阪府・兵庫県・京都府に発令されている緊急事態宣言と同じく、
感染動向によっては重点措置の解除も5月11日より後に延長される可能性もあります。
その際は5月12日以降の実施期間についてはまた次回の協力金で対応するのではと思われます。

また冒頭のとおり、4月20日から5月11日までの実施期間の間に、28日より対象区域として新たに
6市が追加され、また対象区域への時短要請の内容についても、営業時間が21時から20時に繰り上がり、
酒類の提供は全面停止となるなどの変更がありました。

4月20日から5月11日までの実施期間に対応する時短協力金は第9弾となりますが、上記のように
時短要請の内容は、新たに追加された6市のみならず、従来の対象区域である横浜市、川崎市、
相模原市にいても変更された
ので注意が必要です。

なお、これとともにすでに発表されている時短協力金第8弾の実施期間についても、
当初は4月21日までだったのが、神奈川県が重点措置に指定された20日の前日の4月19日までに
繰り上がり
ましたのでご注意ください。

対象地域

次に対象地域についてです。

対象地域についてお伝えする前に、基本的な部分のお話にはなりますが、
緊急事態宣言は発令された都道府県全域が対象区域となるのに対し、
重点措置では都道府県全域が対象区域となるのではなく、知事が重点措置区域を指定します。
まさに地域と期限を決めて「重点的に措置する」ものです。

そのため時短協力金においても県全域の事業者が対象ですが、内容は一律ではなく、
措置区域かどうかでその要請内容や交付額が異なっているのでご注意ください。

なお措置区域は4月27日までは横浜市、川崎市、相模原市でしたが、
28日より新たに鎌倉市・厚木市・大和市・海老名市・座間市・綾瀬市が追加され、
現在は9市となっています。

ですので本ブログでも措置区域とそれ以外の地域(その他区域)に分けて、
お伝えしていきたいと思います。

対象事業者


対象事業者ですが、中小企業と大企業の区分と対象業態についてみていきたいと思います。

(1)中小企業と大企業の区分

まず対象事業者は中小企業大企業に分けられ、それによって交付額が変わるので注意が必要です。
なお中小企業には中小企業と個人事業主が含まれます。

「大企業」と「中小企業」のそれぞれの定義ですが、東京都の時短協力金と同じく、
中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条の中小企業者の基準に当てはまれば中小企業、
当てはまらなければ大企業となります。

中小企業者とは、資本金・従業員数のいずれかが業種ごとに定められた基準以下となる事業主です。
基準については以下の表をご覧ください。

業種分類資本金・従業員数の基準
製造業その他資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人
卸売業資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人
小売業資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人
サービス業資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は
常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

ちなみに対象店舗が飲食店であれば小売業に該当しますので、資本金が5千万円以下または
従業員の数が50人以下
の場合に中小企業者になります。
また対象店舗がカラオケ店であればサービス業に該当しますので、資本金が5千万円以下または
従業員の数が100人以下
の場合に中小企業者になります。

また時短協力金のHPを見た限りでは、東京都と違い、みなし大企業の基準はないようです。

(2)対象業態

次に対象業態ですが、基本は食品衛生法に基づく飲食店営業又は喫茶店営業の許可を受けている
飲食店が対象
です。またその他にも以下のような店舗でも営業許可を受けていれば対象ですので、
ご自身の店舗が対象となるかどうか、しっかり把握しておきましょう。

・劇場等(劇場、観覧場、映画館、演芸場など)
・遊興施設等(カラオケ店、キャバレー、スナック、バー、個室ビデオ店、ライブハウスなど)
・遊技施設(ボウリング場、スポーツクラブ、麻雀店、パチンコ屋、ゲームセンターなど)
・宿泊施設(ホテル又は旅館の複数人数での利用が可能な飲食提供スペース(宴会場など))

最後に、交付要件を満たしていれば個人事業主や企業の他に、NPO法人、
一般・公益社団・財団法人、事業協同組合、学校法人、権利能力なき社団なども対象事業者となります。
大企業・中小事業者の区分は上記の中小企業基本法の従業員数の基準が適用されます。

交付額

次に交付額についてです。
まず冒頭でお伝えしましたとおり、措置区域とその他区域で金額は異なってきます

また注意したいのが、今回から神奈川県の時短協力金は従来のような「時短営業日数×〇万円」という
一日の交付額×時短日数といった単純な計算式ではなくなったことです。

具体的には、中小企業は売上高方式、大企業は売上高減少額方式と計算方式が定められていて、
また売上高や売上高減少額により区分も変わってくるなど、かなり細かいので注意が必要です。
また上記のように計算の前提としてあらたに中小企業と大企業の区分も設けられました。

このように交付額の計算方法は大きく変わりましたが、交付される交付金の額の幅としては、
措置区域とその他区域、中小企業と大企業において、それぞれ以下の金額になります。

(1)措置区域
  中小企業:1日あたり4万円~10万円
  大企業 :1日あたり0円~20万円

(2)その他区域
  中小企業:1日あたり2.5万円~7.5万円
  大企業 :1日あたり0円~20万円


大企業では違いがありませんが、中小企業で交付額に差が出てくるようですね。

このブログでは細かい計算方式などの交付金算出方法についての説明は省きますが、
神奈川県の時短協力金HPに交付額の概算早見表がありますので、
交付額の目安を知りたい方は、以下をご覧ください。

 ・措置区域における協力金交付額の早見表
 ・その他区域における協力金交付額の早見表

交付要件

交付要件は措置区域・その他区域において以下のとおりになります。

まずは措置区域・その他区域に共通の交付要件です。

 ・食品衛生法に基づく飲食店営業または喫茶店営業の許可を令和3年4月16日より前に取得
 ・上記営業許可の有効期限が令和3年5月11日以降
 ・店舗の営業の実態がある
 ・対象店舗の上記営業許可証に記載されている営業者である
 ・対象店舗において「時短営業の案内(酒類の提供時間等含む)」を掲示
 ・暴力団員等に該当しないこと
 ・破産手続開始の申立てがなされていない
 ・県が措置する指名停止期間中の者でない
 ・県の「感染防止対策取組書」または市町村が作成する
  「感染防止対策にかかるステッカー」を掲示(休業した店舗を除く)
 ・「マスク飲食」を推奨(休業した店舗を除く)


次に措置区域とその他区域で内容が異なる交付要件です。
結論から申し上げますと、措置区域とその他区域では時短要請の内容として、
営業時間や酒類提供の時間や、酒類提供の可否が異なっているということです。

また28日に新たに措置区域となった6市の事業者は当然28日前後で要請内容が異なります
さらに当初より措置区域だった横浜市、川崎市、相模原市についても、当初の要請として、
酒類提供が11時から19時までだったのが、28日以降は終日停止に代わりましたので、
注意が必要です。

以下交付要件である時短要請の各地域における内容です。太字は内容が変わった部分です。

(1)横浜市、川崎市、相模原市
 ・4月20日から4月27日まで:営業時間/5時から20時、酒類提供/11時から19時
 ・4月28日から5月11日まで:営業時間/5時から20時、酒類提供/終日停止

(2)鎌倉市、厚木市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市
 ・4月20日から4月27日まで:営業時間/5時から21時、酒類提供/11時から20時
 ・4月28日から5月11日まで:営業時間/5時から20時、酒類提供/終日停止
 
(3)その他区域
 ・4月20日から5月11日まで:営業時間/5時から21時、酒類提供/11時から20時

なお以前から上記時短要請の範囲内で営業していた店舗については、そもそも時短に
協力するという概念がないので、時短協力金の対象とはなりませんのでご注意ください。

申請書類

申請書類については、県の時短協力金HPではまだ準備中で発表がありません。
ただ大部分は第8弾までの従来の提出書類とほぼ変わらないと考えていいかと思います。

変更が考えられるとすれば、上記の交付額の項でふれましたとおり、今回から交付額について
売上高あるいは売上高減少額に基づいて計算されるので、その売上高または売上高減少額の
疎明資料が必要になる可能性はある
と思います。持続化給付金や一時支援金と同じですね。
ですので、余裕のある方はあらかじめそちらも準備されておいた方がよいかもしれません。

では参考までに第8弾の申請書類(郵送申請)を以下にお伝えしておきたいと思います。

1.交付申請書
2.協力金振込先の通帳等のコピー
3.営業許可証のコピー
4.従来の営業時間がわかる写真など(店舗の名称が写っていることが必要)
5.対象店舗にて「時短営業の案内」の掲示が分かるもの(案内等の写真など)
6.県「感染防止対策取組書」または市町村「感染防止対策にかかるステッカー」の
  掲出が分かるもの(店先や店内に掲示した案内の写真など)
7.「マスク飲食の推奨」の案内が分かるもの(貼り紙等の写真など)
8.本人確認書面(運転免許証、保険証、マイナンバーカードなどのコピー)
 ※8.は個人事業主のみ提出が必要

申請方法

こちらも詳細は準備中とありますが、基本的に従来どおり以下の2種類になると思われます。

・電子申請
・郵送申請


なお電子申請の場合は郵送申請より協力金の申請から振込までの期間が短縮されます。
また前回第8弾では第7弾等の申請IDが利用できましたので、今回も以前の申請のIDが
再利用できる可能性があります。

なお郵送申請の場合の郵送先として参考までに第8弾の郵送先を以下に記載しておきます。

〒170-8691
日本郵便株式会社 豊島郵便局 郵便私書箱 第58号
神奈川県新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金(第8弾)事務局 宛

申請手続

申請手続も基本的に従来の時短協力金の申請手続と同じです。
以下オンライン申請による申請手続です。

1.申請書類を準備
2.必要な書類に記入
3. 神奈川県の時短協力金HPよりオンライン申請

申請期限

申請期限もまだ未定ですが、従来どおりに考えれば、実施期限の翌日か翌々日ぐらいから
受付を開始し、それから約1か月後が期限となるかとと思われます。

今回のまとめ

以上、神奈川県の第9弾時短協力金の概要について、重点措置の変更の影響も踏まえて
お伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

今回のポイントは以下のとおりです。

  • 実施期間は4月20日~5月11日
  • ただし27日以前と28日以降の重点措置の対象区域と時短要請内容の変更に注意が必要
  • 交付金は今回から売上高方式と売上高減少額方式と複雑化
  • 申請書類・申請手続・申請方法はほぼ従来の時短協力金を踏襲
  • 申請書類は売上高や売上高減少額の疎明資料が必要となる可能性あり

時短協力金、都度受給すればトータルではかなりの受給額になると思います。
協力に応じている店舗様には当然の権利ですのでぜひ申請して受給して頂きたいと思います。

ただ緊急事態宣言や重点措置の発令とその内容の変更などが交付額や交付要件に影響が及ぶので
注意が必要です。まずは、新たに時短要請が発令されたり、時短要請の内容が変更されたら、
時短協力金の申請にも影響がある
、と覚えておくといいかもしれません。

また今回から交付額も計算方式が複雑になりました。計算の基礎となる売上高や売上高減少額については、
すでに持続化給付金や一時支援金の申請をされた事業者様ならさほど問題ないかと思いますが、計算方式も
細かく区分が分かれましたので、まずはご自身の店舗がどこに該当するか当惑される事業者様もいらっしゃると思います。結果として事業者様の負担が増す形にはなってしまっていると思います。

当事務所でも各種支援金、協力金の申請サポートをしています。悩んでいらっしゃる事業者の方が
いらっしゃいましたら、お気軽に問い合わせフォームよりお問い合わせください。

今後も給付金・助成金などを中心に、コロナ禍において事業者の皆様のお役に立つ情報を
お伝えしていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。